政府主導の携帯電話料金「4割引き」。最も影響を受けるのは新規参入者だ。
2018年12月号 BUSINESS
NTTドコモが携帯電話料金の2~4割の値下げを宣言した。2018年度第2四半期の決算説明会の席で吉澤和弘社長が発表した。実施は来年の4月から6月の予定だという。利用者への還元総額は最大で年4千億円規模。社長自ら「大胆な見直し」と胸を張る料金改訂である。吉澤氏は否定するが、時期が時期だけに、「政治主導」の値下げ要請に応えた結果であると想像できる。株式市場は敏感に反応。NTT株がストップ安の他、ドコモ株、KDDI株など通信銘柄が軒並み下げた。市場関係者は「官製ドコモショックだ」とため息をつく。消費増税や社会保障の後退など、生活者の懐具合を直撃する政策を次々出さなければいけない状況で、安倍政権は生活インフラと化した携帯電話の出費抑制で国民の不満を和らげようと目論む。さながら「携帯料金ポピュリズム」である。
本誌10月号『総務省「谷脇復帰」で携帯に激震』でお伝えし ………
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