北の変則「非核化」に米国譲歩も

高度成長めざし金正恩は本気。終戦宣言で折り合えば「申告」拒否のまま査察を受け入れ、トランプの顔を立てる。

2018年11月号 GLOBAL [米朝首脳が再会談へ]

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北朝鮮そのものを分析対象とする論者は、金正恩・朝鮮労働党委員長の非核化に対する本気度は高いと主張し、安全保障の専門家はそれに真っ向から反対する。双方に理があるものの、今回は金正恩委員長が北朝鮮の高度経済成長をめざすために、ドナルド・トランプ米大統領とのビッグディールをもくろんでいると見るべきであろう。でなければ、わざわざマイク・ポンペオ米国務長官をこの10月7日を含め4回も平壌に呼びつけ、米朝首脳会談の再開催について協議していることの説明がつかない。過去とは異なり、最高指導者自らが「完全な非核化」を約束したことが重要で、ここで足踏みを続ければ、金正恩委員長は未来永劫ワシントンから信用を失うリスクを負っている。そうなれば、中国の習近平国家主席の恨みを買うばかりか、韓国の文在寅大統領から経済協力の約束を取り付けても、経済制裁継続では実現困難とな ………

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