2018年11月号 BUSINESS
4時間の懇談でいったい何を議論したのか。安倍晋三首相は9月下旬、ニューヨークでトランプ米大統領と夕食会、公式会談と2度にわたり膝をつき合わせた。政府発表の共同声明によると、日米両国は関税撤廃・削減を目指す「物品貿易協定」(TAG=Trade Agreement on Goods)交渉に入る。安倍は「包括的なFTA(自由貿易協定)とは全く異なる」と言い切ったが、まやかしだ。日米が始めるのはサービスも視野に入れた自由貿易交渉であり、それはFTA交渉にほかならない。安倍訪米の最大の目標は、米国が検討する25%の自動車追加関税を許してもらうことだった。安倍は「(トランプには)言いたいことを言っている」と強調するが、実態は追従だ。自動車関税の脅しに屈し、FTAが不可欠となる農産品の市場開放を差し出した。だが、これまで安倍は米国との協議は「FTA交渉ではなく、予備協議でもない」と弁明しており ………
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