日銀保有の国債残高が450兆円と米欧に比べ突出。首相は「任期内の出口」を口にしたが、日米交渉に怪物?
2018年11月号 BUSINESS [異次元緩和の迷路]
日銀は年8回開かれる金融政策決定会合だけで物事を決めているわけではない。毎週二回、火曜日と金曜日に開かれる定例の政策委員会にも総裁、副総裁、審議委員の9人が集まり日常的な業務について議論している。この委員会は決定会合との違いを明確にするため、「通常会合」とか「平場(ひらば)の委員会」などと呼ばれる。新日銀法はこの政策委員会に「定款の変更」「予算の作成」など様々な権限を与え最高意思決定機関と位置づけた。
2015年10月27日に開かれた「平場の委員会」でのことだ。議事録によると、この場で「執行部」と呼ばれる事務方から「引当金制度に関する検討要請」と題する資料が配られた。資料の上には「一覧後廃棄」と物々しい指定。「1」と記された黒田東彦総裁用から企画局の若手の分まで、資料にはすべて通し番号が付され、このコピーが流出した場合すぐに犯人は特定されるように ………
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