九死に一生「テスラの狂気」

イーロン・マスクには「逮捕」や「辞任」を免れた自覚がない。7~9月期決算が黒字化したら、中国でのEV量産に突き進む。

2018年11月号 BUSINESS [SECがクビを切れない理由]

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「ショートセラー・エンリッチメント・コミッション(空売り投資家をリッチにする委員会)のSEC(米証券取引委員会)は素晴らしい仕事をしている!」――。事の起こりもイーロン・マスクのツイッターだ。一部の投資家による空売りで株価が下がっていることに業を煮やしたマスクは8月7日、「1株420ドルで、テスラ社を非上場化することを考えている。資金は確保した」と書き込んだ。当時、300ドル台だったテスラの株価は当然ながら高騰した。しかし、この計画は会社として正式に意思決定したものではなく、後にマスクは非上場化を断念。SECは「誤ったツイートで市場を混乱させた」として、マスクを証券詐欺の疑いで提訴した。株価を上げる目的などで虚偽の事実を公表することは「風説の流布」に当たる。日本では2006年に堀江貴文らライブドア経営陣4人が証券取引法違反(偽計・風説の流布)で逮捕され、堀江 ………

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