トヨタ「章男提携」は死屍累々

2018年11月号 BUSINESS

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「また、悪い病気が始まった。これまでのようなことにならなければいいのだが……」。トヨタ自動車がソフトバンクとの「戦略的提携」を発表した10月初め。豊田章男と孫正義が握手を交わすシーンを目にしたトヨタOBは不安を口にした。章男が大物と握手するのが、既視感のある構図だったためだ。トヨタの時価総額は約23兆円で国内首位、12兆円あまりのソフトバンクグループが2位に付ける。「1・2位連合」で共同出資会社を設け、モビリティーサービス事業を始めるという。新会社の社長に就くソフトバンク副社長の宮川潤一は記者会見で、「過疎地には買い物弱者がたくさんいる。ボタン一つで家の前まで日用品がやってくる世界を実現したい」と説明した。

提携は空中分解する恐れ

自動車業界は今、このモビリティーサービスで持ちきりになっている。自動運転技術が発達して複数のユーザーが1台の自動車を共有するシェアリングが広が ………

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