念願の4基再稼働でも 料金下げぬ「九州電力」

「原発を動かす前提で(値上げ幅を)設定しており、全国で一番安い」とうそぶく、とんでもない社長。

2018年10月号 LIFE

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2011年の東京電力福島第一原子力発電所の事故後、原発の停止を補うため火力発電所のフル稼働を余儀なくされた電力大手各社は燃料費がかさみ、相次いで電力料金を値上げした。ならば原発が再稼働すれば料金を引き下げねばならない。13年と15年に値上げしていた関西電力は大飯原発3、4号機(福井県おおい町)の再稼働に伴い7月から電気料金を5.36%値下げした。家庭向けで平均4.03%、企業向けで平均5.94%だ。料金の高止まりで顧客離れが進み、節電が定着した結果、17年度の販売電力量は7年連続のマイナスでピーク時の10年度から2割以上落ち込んだ。

ライバルなき「殿様商売」

関電は値下げで顧客を呼び戻さねばならなかった。電力小売り自由化で新規参入した新電力に対抗する狙いもある。関電の岩根茂樹社長は5月28日の記者会見で「他社に負けない電気料金に戻った」と胸を張った。だが、原発停止を理由に値上げしておきながら ………

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