無能トップ4代、リコーの憐れ

ドンが進めた拡大路線を後継者が放置。ようやく前期に膿を出したが、もはや手遅れ。

2018年10月号 BUSINESS

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リコーの迷走が止まらない。1990年代半ばから積極的にM&A(合併・買収)を進め、レーザー複合機で世界シェア首位に立ったものの営業コスト膨張に耐え切れず収益が急降下。2018年3月期は米子会社の減損処理などで純損益が1354億円の赤字に転落した。「事務機一本足」からの脱却は長年の課題だったが、3代前のワンマン社長、桜井正光(76)以来「金科玉条」としたシェア至上主義の呪縛から逃れられず、後継者が打ち出した泥縄の改革はことごとく不発に終わっている。

富士ゼロックス再編で尻に火

「18年3月期は『再起動』の年。来期はV字回復を狙う」今年2月1日、第3四半期(17年9~12月期)決算発表の席上、社長の山下良則(61)は通期の純損益が従来の70億円の赤字予想から収支トントンとなる上方修正を明らかにした際、意気揚々とこう宣言した。同社は17年10月にインド子会社を巡る不祥事(利益水増しなど)対応や支援打ち切り ………

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