深圳完全撤退を隠す「表」と「裏」計画。中国現地従業員のみか、株主や投資家も欺いた「番外編」資料の衝撃。
2018年10月号 BUSINESS [中国まで「騙した」大罪]
オリンパスにとって真実とは、謀略や虚飾を巡らすためのオモチャでしかないのだろう。裁判所でどう口封じしようと、匿名の社員(?)から本誌にまた新しい内部資料が寄せられた。表題は「『S-100Pj進捗状況報告』取締役会議番外編」。聞いただけで、関係者は天を仰ぐに違いない。とうとう、あれまで漏れたか、と。「本資料は回収させていただきます」とあるから、コピーを警戒しての極秘資料だ。中身は、贈賄疑惑の深圳デジカメ工場問題をどう処理するかについて。資料作成者はオリンパス・ベトナム現地法人の矢崎昌美社長で、ベトナムは2018年5月7日に操業を停止した深圳工場の移管先である。資料の日付は昨年12月22日。3月決算企業が来期の業績予想を固めようとするのは年明け以降と言われるからその直前で、操業停止の4カ月半前に「完全撤退」シナリオが仕組まれていたことを示す証拠だ。しかも5月7 ………
オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。
FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。