新組織の社長に「再生マフィア」田中正明を抜擢。経産官僚の目論見は「ソブリン・ウェルス・ファンド」の創設だ。
2018年10月号 BUSINESS [ 愚劣な「武家の商法」]
官僚に安易に権益を与えてはいけない。彼らはそれを2度と手放さないからだ。官製ファンドの産業革新機構が今秋、新組織「産業革新投資機構」に改組される。15年間だった設置期間は2034年まで9年間も延長された。事実上の「恒久化」である。経産、財務官僚たちは「緊急避難」「時限措置」と言いながら、ついに「いつまでも好き放題に使える4兆円の財布」を手に入れた。極論すれば、日本は社会主義国家になろうとしている。
産業革新機構は期限延長と同時に「バッド機構」と「グッド機構」に分割される。バッド機構は旧革新機構がこれまでに投資した案件の管理・回収にあたる。旧革新機構会長(CEO)の志賀俊之、社長(COO)の勝又幹英が居座り続ける。負の遺産をバッド機構に押し付け、真っさらな状態から好き放題で投資できるのがグッド機構。初代社長は三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)元副 ………
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