悪の巣窟「日大事業部」に踏み込む国税

2018年9月号 DEEP

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私立学校法に基づき学校法人日本大学の監査を行う監事4人(前野正夫、三ツ井直紀、井尾成海、鈴木三郎)が頭を抱えている。7月初めに国税当局から「株式会社日本大学事業部」の業務内容と財産状況について、詳細な説明を求められたからだ。2010年に田中英壽(ひでとし)理事長の肝いりで発足した日大事業部は大学の100%子会社。設立目的は「事業活動を通し、その収益を大学に寄付・還元すること」だが、内実は「各学部から物品調達や業務委託の権限を奪い、本部に利益を吸い上げる『田中利権会社』」と揶揄される。業務内容は多岐にわたり、保険代理店、自動販売機設置、貸衣装、人材派遣、物品販売、建物清掃管理、広告宣伝業などが並び、発足3年目の12年末決算の売り上げは約5億円だった。その設立時に事業企画部長に起用されたのが、井ノ口忠男氏であり、田中氏に取り入った井ノ口氏は「理事長付相 ………

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