医学生借金返しても「地方縛り」

厳守求め病院長に居丈高の厚労省。憲法が宣う職業選択や居住移転の自由は何処へ。

2018年9月号 LIFE

  • はてなブックマークに追加

7月末、全国から九つの病院の院長らが、東京・平河町の全国都市会館に呼び出された。呼び出したのは厚生労働省。医政局医事課長名で7月上旬に届いた文章は、医師の処分を決めることもある医道審議会の「臨床研修部会」で「報告」を求めて日時を一方的に指定したが、「出席が難しい場合は、事前に下記まで連絡することを申し添える」と結ぶ。お上意識丸出しの「召喚状」だった。部会では、京都市の国立病院機構京都医療センター(600床)の小西郁生院長、福島県のいわき市立総合磐城共立病院(761床)の新谷史明院長、横浜市の昭和大学藤が丘病院(584床)の市川度副院長、奈良県生駒市の近畿大学医学部奈良病院(518床)の城谷学院長といった顔ぶれが「参考人」として並んだが、部会長の桐野高明・佐賀県医療センター好生館理事長が1人に与えた時間は「1~2分程度」だった。

人格まで否定される離脱者

こうした大病院が並んだの ………

ログイン

オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。

FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。