深圳工場も社員寮も「占拠」された。疑惑の“実行犯”に中国当局が法の裁き。オリンパスの逃げ道は断たれた。
2018年8月号 BUSINESS [深圳「閉鎖」工場ルポ]
オリンパス深圳贈賄疑惑の舞台である中国の製造子会社「奥林巴斯(深圳)工業」(OSZ)が、想像を絶するカオスとなった。6月27日午後、FACTA記者は約2年ぶりに広東省深圳市の現地を訪ねた。オリンパスはデジタルカメラやレンズを生産していたOSZの操業停止を5月7日に突如発表。約1700人の従業員を事前協議もなしに解雇した。その後どうなったのか、この目で様子を確かめに来たのだ。敷地の東側の道路を正門に向かって歩くと、予期せぬ光景が目に飛び込んできた。門の近くの歩道上に簡易テーブルや椅子が置かれ、真っ黒い帽子と制服をまとったコワモテの男たちが7~8人もたむろしている。彼らの間を素知らぬ顔ですり抜けると、門の真横に簡易テントが設置され、中には空港の手荷物検査などに使われるX線検査装置が見えた。
男たちの制服は中国警察の特殊部隊に瓜二つだが、背中に白文字で「特勤」と書 ………
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