GE「解体」に慄く日立・三菱

東芝そっくり。ダウ銘柄を外れた名門企業の不可解な財務。電力部門の不振で、日本の重電や原発もトバッチリ。

2018年8月号 BUSINESS [凋落のブラックホール]

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6月26日、米国のダウ工業株30種平均の構成銘柄から、エジソン創業のゼネラルエレクトリック(GE)が外れた。ダウ指数が始まった1896年当初からの銘柄がこれですべて姿を消す歴史的な一日である。2000年には時価総額60兆円を誇った誇り高きこの複合企業がいまや11兆円そこそこ。ダウ銘柄30社では株価がドン尻に落ちた時点で除外は予想されていたが、英フィナンシャルタイムズ(FT)紙の翌27日付「レックスコラム」は、トマス・ピンチョンをもじった「GE 重力の虹」という見出しの辛辣な評論記事を載せた。「重心をシフトさせる」――20日の会見でジョン・フラナリーCEOが述べた言葉に噛みつき、FTのコラムニストは、GEのバランスシートには「もう一つの重力現象がある。ブラックホールだ」と喝破した。確かに18年度の業績予想は、純利益が前年比10%減、1株利益も1.05~1.10ドル(従来予想は1.60~1.70ド ………

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