「対ロ・対イラン制裁」原油直撃も

イランにはすでに包囲網。ロシアに対しても米は秋に金融面の制裁を強化する気配。

2018年7月号 GLOBAL

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国際的な原油指標である北海ブレント原油先物は、5月半ばにほぼ4年ぶりの高値となるバレルあたり80ドルを付けた後、OPEC(石油輸出国機構)の増産期待などで下落に転じた。だが、11月の米国の対イラン制裁再開と中間選挙を控え、秋に向け地政学的要因で市場が波乱に見舞われる可能性がある。5月の上昇局面では、トランプ米大統領がイラン核合意から離脱し制裁を再開すると宣言したことで、イラン、ロシア、ベネズエラ、リビアなど、いずれも米国の経済制裁の対象となっている大産油国の生産リスクや景気拡大を背景にした供給不足などが意識された。6月初旬時点では、OPECやロシアの増産期待と買い控えで原油市場は弱含んでいる。5月下旬から売り持ち高が膨らんでおり、4月17日から5月22日までの各週、資産運用担当者らは売り越しに転じた。

米中間選挙前が「ヤマ場」

特に米国の制裁の行方が注視されるのはイランとロシアである ………

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