どうみても現況と違う明治時代の「公図」を使ってはじき出される不合理。市町村の担当者の「間違い」も多々ある。
2018年7月号 LIFE [杜撰な役所仕事の典型]
固定資産税のもとになる土地の評価が、都市部を中心に、明治時代に作られた「公図」で決まることをご存じだろうか。公図とは、明治の新政府が、江戸時代の年貢から、土地にかかる税金である「地租」に切り替える際に作ったものだ。不正確を承知で使われており、毎年のことだけに、年金記録問題以上に深刻だ。まずは、筆者の経験から伝えたい。今年は固定資産税の3年に1度の評価替えの年だ。地価も上がっているので、税金も上がる。その実態を伝えるために、まずは自分の家について、調べ方を確認しておこう。そんな軽い気持ちで、自宅のあるさいたま市の浦和区役所課税課を訪ねた。区役所では、5月まで区内の土地や建物の評価を知ることができる。我が家は、表通りから私道で少し奥に入ったところにある「旗ざお地」だ。その私道は、我が家と隣の家が使っている。当然、同じように評価されているだろう ………
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