歴史的な南北首脳会談の開催に関して、韓国社会は歓迎一色に近い。それでも、こんな声もある。「金正恩は非核化を大義名分に中国と韓国を味方に引き込み、国際（社会の）制裁を解除させ、米国の軍事オプションを遮断したうえで、三代世襲の独裁体制を維持する下心を露骨に表している」これは保守色が濃い自由韓国党代表の洪準杓が5月9日、フェイスブックに書いたものだ。金正恩（朝鮮労働党委員長）が5月7～8日に突然、空路で中国・大連に飛び、習近平（国家主席）と二度目の会談に臨んだことを評した。洪は南北首脳会談を「南北が合作した板門店偽装平和ショー」と度々こき下ろしている。洪は野党第一党の党首であるだけでなく、1年前の大統領選に出馬して次点になった人物でもあるが、こうした発言はまったく支持されていない。本人も「北からは毎日のように非難の対象になっている。南でも嘲笑と非難 ………