米「恫喝」通商要求に弱腰安倍

トランプの周囲は今や保護貿易主義の強硬派ばかり。攻めも守りも弱い日本は二国間協議に持ち込まれる懸念。

2018年5月号 BUSINESS [綱渡りの日米首脳会談]

  • はてなブックマークに追加

ドナルド・トランプ米大統領による「恫喝」通商政策が、世界の自由貿易体制を揺るがしている。制裁関税などの脅しをテコに期限を切って貿易相手国の譲歩を求める強硬策は、政治や外交をビジネスのようにディール(取引)するのが最も効果的と大統領が確信していることを示す。アメリカ第一主義(America First)の下、貿易戦争も辞さないというトランプ流に中国や欧州はひるまずに対峙しようとしているが、翻弄されているのが攻めも守りも弱い日本である。森友学園問題で支持率が急落中の安倍晋三首相は、大統領に凄まれてまさに泣きっ面に蜂、踏んだり蹴ったりの状況になってきた。 「対中貿易赤字は巨額で制御不能。こんなことは終わりだ。そのために私は大統領に選ばれた」「こんなに長い間、米国をうまく出し抜くことができたと、安倍首相らはほくそ笑んでいる」――。米政府は3月22~23日、米通商拡 ………

ログイン

オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。

FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。