ジャフコが「少数株主」に禁じ手

乗っ取った保険ショップの「出口」探し。創業者株主と4年越し紛争で「排除条項」付き譲渡。

2018年4月号 DEEP

  • はてなブックマークに追加

2013年に野村系のベンチャーキャピタル、ジャフコ(東証1部上場)が、出資先の保険ショップFLPをハゲタカばりに乗っ取った経緯を本誌で二度(同年8月、11月号)報じた。当時の傀儡(かいらい)社長が口走った「ジャフコの犬」の自嘲を見出しにしたから、記事を覚えている読者もいるだろう。あれから4年半、社長を解任された創業者との因縁の戦いが再燃した。問題の「犬」社長、松谷昭男は3年で去ったが、FLP創業者の小林尚哉社長に「辞めろ」と迫ったジャフコの投資運用二部長、塙洋彰と部下の白石充三が自らFLP取締役を兼任、「犬」では飽き足りず一体化してFLP“再建”にあたった。ファンドとしては一日でも早く売却先を見つけて、不慣れな保険販売の実業からの「出口」にしたかったのが本音だろう。

見た目だけ業績「お化粧」

だが、塙らにできたのはFLPの財務を見た目よく見せることだけ。社長解任初年度(14年3月期)は7122 ………

ログイン

オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。

FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。