やはり「使えぬ」マイナンバー

多額の資金が投じられたシステムだが、値引きされても、使えぬものは使わぬ。そのレベル。

2018年4月号 POLITICS

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あんなこともできる、こんなこともできる、と言われて買ったのに、使えないとわかったら、「騙された」と怒るのが普通だ。ところが、税金で整備されたものについては、なぜか大きな声にならない現実がある。マイナンバーも、その例だろう。ある健康保険組合の幹部は、あきれ顔でこう話す。「マイナンバーを使うと便利になりますよと、鳴り物入りで入ったシステムですが、一度も使っていません。でも、利用料は取られています。ボッタクリもいいところですよ」このシステムとは、「医療保険者等向け中間サーバー」と呼ばれるもので、健保組合も、マイナンバーを利用することで市町村が保有する加入者の税金に関する情報を使うことができる。マイナンバーが始まった2015年に、加入する健保から、保険証を使う家族のマイナンバーを報告するよう求められたことを覚えている人もいるだろう。健保組合などがそ ………

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