「火星15」発射で、北朝鮮有事の先延ばしはもう限界。その衝撃に中国は耐えられるか。
2018年1月号 GLOBAL
北朝鮮情勢の緊迫が、中国国家主席の習近平(共産党総書記を兼務)をじわじわと瀬戸際に追い詰めている。2017年11月29日未明、北朝鮮は米国の首都ワシントンを射程に入れた新型ICBM(大陸間弾道弾)「火星15」の発射実験を強行。打ち上げに立ち会った朝鮮労働党委員長の金正恩は「核武力完成の歴史的な大業、ミサイル強国の偉業が実現した」と高らかに宣言した。米大統領のドナルド・トランプが、これに激怒したのは言うまでもない。トランプは同日のうちに習に電話をかけ、中国が石油供給の停止を含む「あらゆる手段」で北朝鮮に圧力をかけるよう迫った。習はそれに何と答えたのか、具体的な言葉は報じられていない。だが翌11月30日、トランプ政権は中国を「市場経済国」に認定しないことをWTO(世界貿易機関)に通知したと発表した。このことは、習がトランプの求めに首を縦に振らなかったことを暗示 ………
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