看板に偽りだらけ「生産性革命」

あれこれと寄せ集め、役人がホチキスで留めた、バラマキとPR合戦のオンパレード。

2018年1月号 BUSINESS

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もたつくアベノミクスを加速するため、安倍晋三政権が重視しているのが生産性革命である。日本経済の潜在力を高めて成長に弾みを付ける狙いだが、生産性革命を錦の御旗として、大企業や中小企業の優遇税制、ビッグデータ利活用、ICT化、規制緩和といったメニューが政策パッケージに並んだ。何でもありの総花的政策の効果は不透明で空回りが懸念される。

日商会頭らの「陳情」丸呑み

生産性革命を議論した11月半ばの未来投資会議。首相は自信たっぷりに力説した。「2020年を大きな目標に生産性革命の実現に向けて、企業による人材や設備への力強い投資を促すため、これまでにない大胆な政策を講じる必要がある。賃上げや設備投資に積極的な企業には国際競争で十分に戦える環境を整備します」――。出席していた榊原定征経団連会長、三村明夫日本商工会議所会頭、小林喜光経済同友会代表幹事は満足げだった。それもそのはず、生産性革 ………

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