日銀「黒田続投」でも出口迷走

銀行救済のため長期金利を少しでも上げたいところだが、消費増税に米国の景気後退が重なると再び緩和圧力に見舞われそう。

2018年1月号 BUSINESS [異次元緩和の行方]

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米トランプ政権の視界不良に翻弄された政治をよそに、2018年にかけて世界経済は久方ぶりに好調さを取り戻した。景気が良くなった割には、インフレの影は見えず、株式市場はゴルディロックス(いい湯加減)を満喫している。それだからだろう、市場関係者は17年の師走に、ちょっとムズムズした感じを抱き始めている。12月8日夕、東京・六本木の東京ミッドタウン。国内では最大の仮想通貨ビットコインの取引所を運営する、ビットフライヤーの加納裕三社長が開いた会社説明会には数十人の記者が詰めかけていた。17年秋に赤坂の雑居ビルから、ぴかぴかのオフィスタワーに本社を移転したばかり。従業員100人規模のベンチャー企業が、熱い視線を浴びたのはほかでもない。ビットコインの円建て相場が、12月に入って一段と急騰し、200万円を突破したばかりだからだ。相場水準は年初の17倍。ブロックチェーン、送 ………

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