パナ持ち株化「津賀独裁」極まる

「社長は6年」の慣例を破り、プラズマテレビ失敗の「中村並み」の実質長期体制を敷く動き。この道はいつか来た道。

2018年1月号 BUSINESS [テクノクラート社長の本分]

  • はてなブックマークに追加

1977年に末席の取締役から22人抜きで松下電器産業(現パナソニック)の3代目社長に就いた山下俊彦は2012年、92歳で鬼籍に入った。生まれたのは1919年。生誕100年となる2019年に刊行しようと、関係者が山下に関する文集を作ろうとしている。中心となっているのは山下の後任の谷井昭雄や、谷井時代を支えた4副社長の1人で、山下の寵愛を受けた村瀬通三らだ。山下や谷井が経営の実権を握った70年代の後半から90年代前半にかけてのこと。このとき、松下が抱え続けた最大の課題は、 松下幸之助の女婿で2代目社長だった松下正治をどう処遇するかだった。

人事の季節になると蠢くOB連中

「山下さんは、幸之助さんから『正治さんを早く経営の一線から退かせろ』という“密命”を受けていた。しかし、それが断行できないまま相談役になり、密命は谷井さんに申し送りされた」(関係者)技術者上がりで実直な性格だった谷井は、幸之助が80歳で会 ………

ログイン

オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。

FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。