「喧嘩腰」のカムバック術

2018年1月号 連載 [いまここにある毒]

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懐かしいマイケル・ジャクソンの「スリラー」の映像にそっくり。蝙蝠の舞う薄暮の墓場、ゾンビが這いだして歌いだすのが、プラチナ・ブロンドに白い肌と真っ赤な唇――人形のようなテイラー・スウィフトの“なれの果て”だ。線維筋痛症で活動を休止したレディー・ガガに代わって、いまや次世代ポップスターの女王だが、新アルバム「レピュテーション」では、SNSで散々叩かれたお嬢様イメージをかなぐり捨てて、アバズレ女の喧嘩腰を見せる。8年前のMTV授賞式で、お騒がせ黒人ラッパーに揶揄されて以来、すっかりブリっ子の烙印を押された鬱憤を晴らすかのように、Look what you made me do(見てよ、こんなマネを私にさせて)、Call it what you want(好きなように呼ぶがいい)と歌詞まで凄んでいる。ふーむ。エレキのビートといい、映像のリミックスといい、ヒップホップの手法そのもの。「スリラー」もど ………

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