被災地住民のゲノムデータ集めで、男女別不一致が2割とは。復興予算500億円を投じるにはお粗末すぎる計画。
2017年12月号 DEEP [ユル過ぎる復興予算]
「ゲノム研究」と「震災復興」。この二つのテーマを結びつけるのは容易ではない。被災地の人々が望んでいるのは生活の再建とか、もっと差し迫った問題であり、自分の遺伝子がどうなっているかを調べてもらおうとは、普通は思い至らないからだ。だが――「東北地方への医療人の求心力向上、地域医療の復興、産学連携の促進、そして、関連分野の雇用創出」を旗印に、総額500億円の復興予算を見込む「東北メディカル・メガバンク機構」(ToMMo)は、東日本大震災翌年の2012年にスタートした。宮城県は東北大学、岩手県は岩手医科大で被災民3世代のDNAサンプルを採取し、15年度までに15万人分の生体試料を収集。今後は追跡調査を行って被災地の人の健康状態を調べるという。
機構長の山本雅之・東北大教授スパコンも自慢気に載っているが無用の長物か(ToMMoのウェブサイト)これだけ大がかりなDNAビッ ………
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