日産検査問題は「西川下ろし」

リストラに遭いくすぶる社内勢力が、役所と息を合わせ首脳を揺さぶる。いずれゴーンも責任を問われることになるだろう。

2017年12月号 BUSINESS [トップに現場が意趣返し]

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日産自動車の社長兼最高経営責任者(CEO)西川(さいかわ)廣人は11月8日、2018年3月期決算の営業利益の見通しが、期初予想から400億円下がって6450億円になると発表した。日産では同年9月、道路運送車両法に基づく通達に反して、無資格者が完成車の検査をしていたことが発覚し、国内市場向けの出荷を停止。これにより、販売台数が落ち込み、リコール費用が増えるために減益となる。日産の利益水準から考えて、400億円の減益は大勢に影響はないが、無資格者による検査はブランドイメージを大きく傷つけ、「信頼回復」には時間がかかる可能性がある。また日産は国内メーカーでは先陣を切って、EV(電気自動車)や自動運転に力を入れ、先進性をアピールしているが、こうした動きにも水を差すのは確実だ。決算の発表と同時に西川は8日までに国内全6工場を再稼働したことも明らかにした。日産は第三者委員会 ………

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