「検査局廃止」焼け太る金融庁

財務省OBは「不良債権時代に膨張した組織と定員は今の半分以下で十分」と辛辣だ。

2017年10月号 BUSINESS

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金融庁の前身である金融監督庁が、大蔵省(現財務省)から分離独立したのは1998年。その発足から20年の来夏、金融庁は創設時の看板だった検査局の廃止に踏み切る。8月末に金融庁が公表した機構・定員要求に基づく「新旧組織図」を掲載したので、ご覧いただきたい。現在の検査局は廃止、総務企画局は改組され、戦略立案・総合調整機能を担う総合政策局とフィンテックや市場対応機能を担う企画市場局が、新たに創設される。金融監督庁が金融庁に改組されたのは2001年。その定員の推移(グラフ参照)を見ると、組織の肥大化は明らかである。01年851人だった定員が毎年100人以上増え、06年に1340人に達したのは、検査局が膨張したからだ。検査局が最初に脚光を浴びたのは旧日本長期信用銀行の破綻認定だった。大蔵省銀行局による「護送船団行政」が金融システム危機を招いた反省から、金融庁は厳格な検査ル ………

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