金融庁が危惧「イオン機関銀行化」

金融検査でイオン銀行がイオンと浮沈を共にするリスクを指摘されたが、うやむやに。

2017年10月号 BUSINESS

  • はてなブックマークに追加

金融処分庁から金融育成庁へ――。金融庁が、来夏をめどに大きく舵を切る。ドラマ『半沢直樹』に登場、片岡愛之助が演じて、その強烈なキャラで人気を博した黒崎駿一金融検査官はいなくなる。その代わりに総合政策局を新設、経営課題と解決策を共に探ることになり、そのうえで一般的な検査機能は、監督局に委ねられる。この変化を複雑な思いで受け止めているのがイオン銀行だろう。同行関係者が打ち明ける。「昨年8月、検査官16名がやってきて、立入検査を実施したが、金融検査マニュアルに従って、厳格に資産査定を行うような従来の検査とは違っていた。予断を持たず、話し合いで解決しようというスタンス。変化は既に現れていたわけだが、機関銀行化については、こちらの説明を認めず、強い態度で改善を求めてきた。そこが、最も大きな問題点ということだ」

人材が育たぬ経営体質

機関銀行とは、「イオンのための銀行」とい ………

ログイン

オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。

FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。