マツダと資本提携した理由。それは電気自動車や自動運転技術の開発に欠かせない「デジタル開発手法」を教わるためだ。
2017年10月号 BUSINESS [いつまで「ゼロ戦」に頼るのか]
「トヨタ、マツダの混成チームでEV(電気自動車)の開発体制を構築し、基盤技術を強化していく」8月4日、トヨタ自動車の豊田章男社長は、マツダとの資本提携の記者発表の場で、今のトヨタにとって非常に意味深長な言葉を述べた。両社は500億円分ずつ株を持ち合う関係になる。それにこの豊田社長の発言を額面通りに掛け合わせると、両社は次世代の電気自動車を共同開発するところまで関係を深めていく、と受け止めてしまいがちだ。だが、奥はもっと深い。実は、今回の提携話は、トヨタサイドが、マツダがいち早く構築に成功した新たな「開発手法」を自社に取り込むため、仕掛けてきたもので、電気自動車の開発はマツダが主導権を握るのだ。その開発手法は、「モデルベース開発(MBD)」。端的に言うと、バーチャル(仮想)エンジニアリングの技術を使って、机上の論理と仮想シミュレーションで取り出した ………
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