「パワハラ番長」と揶揄される大臣は官僚機構を味方にできるか。器の大きさが問われる。
2017年9月号 POLITICS
猛暑のティーグラウンド。芝生の照り返しがゴルフウェアを汗染みの斑点模様に染める。誰もがこの日のラウンドは遊興で、気分よく回りたいと考えている中、「彼」だけは違った。「遊びじゃありません!」妥協を許さぬ口吻にたじろぎながらも、安倍晋三(62)は「この男は使える」との思いを強くした。改造人事は人知れずゴルフ場で練られていた――。内閣支持率の下落に歯止めがかからない安倍は、藁にもすがる思いで8月3日の内閣改造に臨んでいた。その前日、NHKは次々に新しい党役員・閣僚名をテロップで流していた。河野太郎外相、野田聖子総務相、林芳正文部科学相……。一昨年の総裁選で出馬を試みた野田や、下関市長選挙で熾烈な戦いを繰り広げた林など、安倍と距離を置く顔ぶれが起用され、報道合戦になった。しかし、「仕事人内閣」と銘打つ改造内閣の目玉は別にあった。経済再生担当相を拝命した茂 ………
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