2017年9月号 DEEP [インサイド]
日銀が6月、外国の中央銀行や国際金融機関にもマイナス金利を部分的に適用し始めた。日銀は昨年2月のマイナス金利政策導入により、民間金融機関の当座預金には0.1%のマイナス金利を課していたが、外国中銀などの預金は、従来と同じゼロ金利のままだった。国際金融筋は「海外勢は日銀のゼロ金利口座を活用して、結構な運用益を出していた」と打ち明ける。対応が遅れた日銀の失態である。外国中銀など海外勢が使ったのは、金融の専門家から見ると、簡単な手法だ。まず、海外勢は潤沢なドル資金を民間の証券会社や投資銀行に預け、1%前後の預金金利を確保。その上で、ドルを担保に円を短期で借り入れた。日銀のマイナス金利導入によって、超低金利通貨である円の調達コストは下がり、円借りで海外勢に入る手数料は高値で推移している。手数料の利率は昨年、最大0.8%まで膨らみ、今年に入ってからも0.3% ………
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