ドイツ紙がすっぱ抜いたレポートには国際サッカー連盟の腐敗ぶりが詳細に綴られていた。
2017年9月号 GLOBAL
2018年のロシア、22年のカタールのサッカー・ワールドカップ(W杯)の開催地決定を巡る、巨額の賄賂が動いたとの疑惑報道は噴出しただけで終わった。それでも、国際サッカー連盟(FIFA)が6月末に全文を公表した、招致決定プロセスを調査した報告書『ガルシア・レポート』は、開催地決定の経緯がいかに腐敗に満ち、欠陥だらけで、支離滅裂だったかを暴露しており、読み応えがある。ドイツ紙『ビルト』がすっぱ抜くと、3年近く全文公開を拒んできたFIFAが慌ててその日のうちに公表に踏み切った代物である。359ページの報告書は、W杯がカネで買われたという決定的証拠を摑むことはできなかった。しかし、マイケル・ガルシア弁護士によるこの報告書は、FIFA幹部の「たかりの文化と権利意識」を浮き彫りにし、気がめいるほどの詳細な記述で埋まっている。
開催場所を決める投票権を持つFIFA理事24人のうち ………
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