トランプ政権「債務上限」崖っぷち

行政管理予算局長をクビにするか、自身の会社が4回使った破産法で削減するか。

2017年9月号 BUSINESS

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ロシア・ゲート事件や相次ぐ政府高官の解任にばかり注目が集まるが、ドナルド・トランプ米大統領がXデーに向かって歩を進めている。連邦債務上限の引き上げ問題がそれで、9月末までに米議会が動かなければ、米政府は立ち往生する。よもや資金の工面が出来ぬことによるデフォルト(債務不履行)は起こすまいが。いや、その「よもや」が心配なのだ。債券市場は正直だ。3カ月物の米財務省証券(Tビル)の利回りが、7月25日には1.16%まで跳ね上がり、2008年10月以来の高水準に。1週間前に比べて0.11%もの上昇は、債務上限問題が引き金になったデフォルトへの懸念が、市場参加者の間を駆け抜けたからである。Tビルの利回りは8月に入って1.06%と元の水準に戻ったとはいえ、「債務上限の危機は本物だ」(ニューヨーク・タイムズ8月7日電子版)といった記事が連日のように登場する。

順次引き上げ「20兆ドル」に

こうした事態を誰より ………

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