みずほ「システム統合」は戦艦大和

4500億円の巨費を投じた「ワンみずほの象徴」は時代遅れの「大艦巨砲」。経営の足枷になりかねない。

2017年9月号 BUSINESS

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みずほ銀行が6年にわたる歳月をかけて進めてきたシステム統合が、7月下旬に漸く完成した。2018年の秋頃から段階的に稼働する見通しだという。そもそも今回のシステム統合のきっかけは、みずほ銀行が11年の東日本大震災直後に起こしたシステム障害にある。大量に集まった義援金がもとで大規模なシステムトラブルが発生し、振込などの窓口サービスに加え、ATMサービスも全面的にストップ。日本中に大迷惑をかけたこのトラブルは収束までに2週間程度を要し、当時の西堀利頭取が引責辞任した。金融庁から業務改善命令を受けたみずほは、旧行争いの象徴でもあったみずほ銀行とみずほコーポレート銀行の2行体制を改めて、両行を13年7月に合併すると発表。さらに、みずほ信託銀行を加えた3つのシステムが併存している勘定系システムを一本化すると宣言した。13年7月に誕生した「新みずほ銀行」のシステムは、旧 ………

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