大阪ガス「販社いじめ」に公取鉄槌

電力会社の電気温水器の売り込み攻勢に負けまいと、ノルマ未達に罰則を科す愚行。

2017年9月号 BUSINESS

  • はてなブックマークに追加

8月3日午前9時すぎ、大阪を代表する大通り「御堂筋」に面した大阪ガスの本社ビルに、公正取引委員会の係官たちが続々と入った。大阪ガスが、自社ブランドの「OG」のマークをつけた台所のコンロや給湯暖房機などのガス機器を、卸先である関西のガス機器販売会社にノルマを課して販売させたなどの疑いで立ち入り検査をしたのだ。公取は、販売会社との取引を扱う「リビング事業部」を中心に、大阪ガス社員に資料を出すよう命じた。経営陣への説明文書や電子メールなど大量のデータが提出された模様だ。突然の検査に社員の一人は「こんなに厳しいとは思わなかった」と話す。いや、本番はこれからだ。公正取引委員会は資料を分析して、幹部に事実関係を確認する事情聴取を始める。大阪ガスが問われているのは、独占禁止法で禁じる「優越的地位の濫用」だ。仕入れや業務の委託などの大半を大阪ガスに頼ってい ………

ログイン

オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。

FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。