章男トヨタの「ジレンマ」

EV開発レースで中・印・欧州勢に完敗。マツダとの協業は周回遅れ。章男社長は「ポスト・プリウス」を間違えた。

2017年9月号 BUSINESS [通信産業の二の舞い]

  • はてなブックマークに追加

トヨタ自動車とマツダが8月4日、資本提携を発表した。互いに約500億円ずつを出資し、電気自動車(EV)や「コネクテッドカー(つながる車)」分野で協業する。この提携を前日にすっぱ抜いた日本経済新聞は、8日付の社説「車の新時代に布石打つトヨタ・マツダ提携」で「両社が互いの経営資源を持ち寄ってEVに関する技術開発を加速し、欧米勢や中国企業に対抗する戦略は理にかなっている」と持ち上げた。日本のメディアはこの提携を概ね前向きに報じたが、その1週間前、海外ではEVを巡るさらに衝撃的なニュースが駆け巡った。発信地はカナダのモントリオールだ。7月30日に開かれたEVの国際レース「フォーミュラE」のシーズン最終戦、モントリオール・グランプリで優勝したのはなんと中国チーム、2位はインドチームだった。未来の2大自動車大国になる中印が、欧米のチームを抑えてワンツーフィニッシュを達 ………

ログイン

オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。

FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。