見直し迫られる「贈収賄」捜査

警視庁も昨年はわずか1件の摘発。捜査二課職人OBも叱咤する。

2017年8月号 DEEP

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「捜二OB会」は、警視庁の元捜査二課刑事たちの親睦組織である。霞が関の警視庁本部庁舎四階にある捜査第二課内に事務局を置き、会員280人。厚生省(当時)の岡光序治事務次官福祉汚職事件など数々の汚職や金融犯罪を手掛けた名うての刑事たちが会員として名を連ねている。名簿には警察庁長官だった佐藤英彦氏や金髙雅仁氏を始め、歴代の捜査二課長の名前もあり、毎年秋、一堂に会して東京・飯田橋のホテルで懇親会を開く。捜査二課は、汚職や詐欺、横領、背任、選挙違反などの知能犯事件を追及する部署だが、指揮する課長は警察庁採用のキャリア官僚に限られる。政官財界と対峙し、時には忖度する中枢ポストであると同時に、警察官僚の出世の階段でもある。余談だが、ジャーナリスト・山口敬之氏をめぐる準強姦疑惑で、逮捕をやめさせたという中村格・警視庁刑事部長(当時)も、7代前の捜査二課長であ ………

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