株主がもてはやす戴社長の信賞必罰経営だが、芝居の張りぼてのように中身は乏しい。
2017年8月号 BUSINESS
「戴正呉社長(65)はまるで日産を再生させたカルロス・ゴーンのようだ」「シャープが再び世界を舞台に活躍できるようになり嬉しい」6月20日、堺市にあるシャープの本社で開かれた株主総会。株主からは戴社長をもてはやす声が相次ぎ、会場は幾度も称賛の意がこもった温かい拍手に包まれた。一方、肝心の戴社長本人はいつもと様子が違う。冒頭で「風邪で喉の調子がおかしい。申し訳ございません」と日本語で話すと、議事進行を役員に任せ、口をつぐむ。左目には大きなコブのようなモノモライができ、東証2部から1部復帰に向けた早期申請に言及する一幕はあったものの、株主総会は1時間7分で終了し、持ち前の苛烈さは影をひそめた。昨年8月に就任して以来、好決算や景気のよい発言でメディアをコントロールし、今年4月には就任前に100円を割っていた株価が一時500円を超えるなど、1年弱に渡って株高を演出 ………
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