SMC「尻に火」の海外訴訟も

決算発表の社長説明はウソ? 詫び状やメールで次々馬脚。アジアでは「租税回避」の疑い。

2017年8月号 BUSINESS

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東証一部上場の優良企業、空気圧制御機器でシェア世界一のSMCが、どんなに目を覆い、耳を塞いでも、足の裏に伝わる地響きのような不気味さを感じているのではないか。粉飾決算を疑う空売りレポートに端を発した疑惑が、妙な方向に転がり始める恐れが出てきた。SMCでは昨年11月14日、受注や在庫、財務会計などを一元的に管理する情報システムを導入した。ところが米国現地法人で深刻な不具合が見つかり、製品を出荷できなかったり、間違った製品を出荷したり、間違った金額を記した請求書を顧客に送りつけたりといった混乱が前例のない規模で生じた。SMCではこうしたトラブルの処理に手間取り、その深刻さは販売代理店やライバル企業の間にも知れ渡った。出荷の遅さに痺れを切らした顧客がライバル企業にさらわれるようにもなった。これを重くみた東京の本社はコスト高に目をつぶって製品を空輸し、2~3 ………

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