矢崎総業「秘書部長失踪」の闇

怒鳴り散らす創業家社長に意見する者なし。相次ぐ違反の課徴金払いで3年連続赤字。

2017年8月号 BUSINESS

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世界45カ国の487拠点で約29万人が働く巨大部品メーカー、矢崎総業。連結従業員数ではトヨタ自動車(約35万人)にも匹敵するほどだ。自動車の部品と部品を繋ぐ「ハーネス」と呼ぶ電線やメーターなどを主力製品としており、2016年6月期の連結売上高は1兆7404億円。非上場ゆえに詳細な決算情報を開示していないが、株式市場からは上場を期待して「サントリーと並ぶ最後の大物」とまで言われる。同社が産業界で有名なのは、「家族経営」を徹底していることだ。開発部門や工場がある企業城下町の静岡県裾野市では「Y-CITY」と呼ばれる、職場、食堂、社宅、保育園、プール、ショッピングセンターが一体運営されている地区がある。国内の全社員を対象に、小学5・6年生の子弟を会社の費用で招待してキャンプを開催する。中学2年生では海外拠点がある国でキャンプを行う。海外工場でも、「社員は家族」との考えを ………

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