東芝弄んだ「経産の大ワル」

菅官房長官の「お気に入り」安藤久佳前商情局長が東芝メモリ売却に過剰介入。稚拙な「パンゲア計画」の悪事がバレた。

2017年8月号 BUSINESS [ターゲティング派の黄昏]

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東芝再建の「一丁目一番地」とされる東芝メモリの売却が「経産省の強力な指導」によって頓挫しそうだ。指導力を発揮したのは7月5日付で中小企業庁長官に就任した前商務情報政策局長の安藤久佳(57)。菅義偉官房長官の「お気に入り」で経産省ターゲティング派の重鎮である。東芝再建が失敗に終われば、個別企業の経営に介入するターゲティング派もまた命脈を絶たれることになる。「我々の事業目的は大企業の救済ではない」――。東芝とは距離を置く構えを見せていた産業革新機構会長、志賀俊之を突然、心変わりさせたのは安藤だった。物語は今春、一人の財界人が官邸に駆け込んだところから始まる。官邸に菅を訪ねたのは三菱ケミカルホールディングス会長で、東芝の社外取締役にも名を連ねる経済同友会代表幹事の小林喜光(70)である。関係者によると小林は「東芝の半導体技術はデータセンターのセキュリ ………

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