トヨタ「ダイハツ詣で」禁止令

小型車造りが今なお苦手。社長の発破も効いて、「軽自動車の雄」の工場に社員が殺到。

2017年7月号 BUSINESS

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トヨタ自動車はこのほど、技術や生産系の社員に、極めて異例と言えるお触れを出した。「ダイハツ出張禁止令」だ。緊急の場合を除き、主に軽自動車を製造する完全子会社、ダイハツ工業の大阪府、京都府、滋賀県、大分県にある工場に見学に出向くのを禁じたのだ。両社の間に、いったい何があったのか――。トヨタは、2016年8月1日、子会社だったダイハツを100%出資の完全子会社にした。最大の狙いは小型車生産の弱点の克服だった。戦前、小回りの利くオート三輪製造で自動車業界に参入したダイハツは、戦後まもなくして、軽自動車を主力に据えた。スズキとデッドヒートを繰り返してきたが、06年度以降は、軽自動車市場で11期連続、トップの座を堅持しており、手ごろな価格と優れた燃費性能を両立しなければならない小型車づくりに絶対的な自信を持っている。一方、四輪トラック製造でスタートしたトヨタは ………

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