「身代金ウエア」最大被害国は中国

海賊版ソフト7割の弱点を突かれた。個人信用度を点数化する「1984」的な新制度。

2017年7月号 LIFE

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ランサム(身代金)要求型ウイルスの「WannaCry(ワナクライ)」が5月半ば世界で猛威をふるったが、世界最大規模の被害を被ったのが違法ソフトの使用率が7割を占めるという中国だった。政府機関や事業組織の3万~4万カ所が痛手を負ったとみられる。例えば中国石油天然気集団(CNPC)は、自社の2万店のガソリンスタンドとのリンクが断たれ、アリペイ(支付宝)などの電子決済やオンライン決済も使えなくなった。ガソリンの支払いに現金を必要とした消費者は、しかし国中の中国銀行ATM(現金自動預払機)が作動しない事態に遭遇した。ワナクライの影響を特に大きく受けたのは教育機関で、インターネットセキュリティ会社「奇虎(Oihoo) 360」の調査によると、その数は4300施設に及んだ。大学が海賊版のソフトを使用していたせいで、中国学術研究ネットワーク、サーネット(CERNET)がウイルスの発信源と ………

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