朴「告げ口外交」を教訓として慰安婦は「再交渉」どまり。対北は「封南通米」の埋没を恐れ、日米と軋轢も。
2017年6月号 GLOBAL [韓国左派政権へ回帰]
文在寅が予想通り韓国大統領選に勝利した。通常は当選から2カ月ほど後に、派手に挙行される就任式だが、今回は投票日の翌日(5月10日)、国会の一室でひっそりと行われた。前職の弾劾・罷免による政治空白が、これ以上許されないからだ。なぜ文が勝ったかといえば、これまで朴槿恵に最も敵対する行動をとってきた象徴的な人物ゆえである。2012年大統領選では朴と僅差で争い、昨年10月に朴のスキャンダルが噴出して以降は「蝋燭デモ」と呼ばれる路上での群衆集会に参加し続け、罷免が決まっても顔を出した。選挙戦はさながら「朴槿恵なき朴政権審判」だったから、文は「これから」の政策で選ばれたとは言い難い。一時は若者に絶大な人気を誇ったが、今回は3位で落選した安哲秀の場合、朴の弾劾決議案が国会で可決して以降、「蝋燭デモ」への参加を止めた。保守層や中道右派層の票を意識し、文との差別化 ………
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