川村東電が「BWR原発」大再編

新会長の心中にあるのは「統合」の2文字。中部、東北、北陸を引っ張り込む「大BWR連合」だ。

2017年6月号 BUSINESS

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2009年3月期に国内製造業では最大となる7873億円の連結最終赤字に沈んだ日立製作所をV字回復に導いた川村隆名誉会長が、77歳で今度は東京電力の会長に就き、再建の指揮をとる。東電福島第一原子力発電所の事故処理費用は控えめに見積もる政府試算でさえ21兆5千億円という絶望的な額で、民間試算だとさらにその数倍に膨らむ。いったんは日立の副社長を務めた後、日立ソフトウェアエンジニアリングを経て日立マクセル会長に転じていた川村氏を、当時の庄山悦彦会長が日立本体の会長兼社長に呼び戻したのは09年4月。川村氏が社長候補に挙がっていた時期はある。だが年齢的に庄山氏と近いことから、ポスト庄山には若い古川一夫氏が就任した。ユーミン(松任谷由実)やJ-POPを愛する異色の社長だったが、程なくして庄山氏は眼鏡違いだったことに気付く。「(古川は)やっぱりダメだったよ」と愚痴をこぼされ ………

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