財務省が振りまく「黒田続投説」。無難な実務家を選ぶなら、まさかの中曽副総裁の内部昇格も。
2017年6月号 BUSINESS
来年の黒田日銀総裁(72)の後継人事はどうなるのか。確定的な候補がいないだけに、首相官邸の判断のブレが大きくなる可能性がある。アベノミクスの推進エンジンに黒田総裁を指名した首相の権勢に影が差せば、どう転ぶか分からなくなる。時の政権は「最終日」が定まった時から坂を下り始める。自民党が3月の党大会で総裁任期を「連続3期9年」に延長する党則改正を決定した時、安倍政権の「死期」が決まった。呼応するように自民党内にさざ波が立ち始めた。安倍首相の在位は最長で2021年9月まで――。閣僚辞任や森友問題、都議選、解散・総選挙、憲法9条改正と、決して平坦な道ではない。「あと4年半もやるのか」と、訝る向きが増えた。さざ波を立てたのは、ほかならぬ政府与党の大物である。4月12日の麻生派のパーティーで、二階俊博幹事長は「麻生政権をもう一度!」と期待感を煽り、リップサービスを連 ………
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