玉塚だけじゃない「M資金」のカモ

孤独な経営者の隙をつく。格安旅行会社、ゼネコン、衛生用品メーカー、地銀や信金まで。

2017年6月号 BUSINESS

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その録音の舞台は東京・霞が関の弁護士会館会議室。会話の様子から日時は2016年4月上旬のある日の午後1時ごろ。面談しているのは、ローソン社長の玉塚元一氏(当時)とM資金グループの面々である。M資金とは終戦直後、GHQ(連合国軍最高司令官総司令部)のマッカート少将が、日本軍などから押収した金品や資金を、戦後復興のため超低利融資したと言われたことからそう呼ばれるが、実は典型的な金融詐欺の手口。「動かすカネは1兆、2兆」と吹聴するので、グループには「兆」と「丁」をかけて「豆腐屋」という別名もある。警戒感を滲ませながらも玉塚氏は、何と5兆円もの巨額資金調達に期待をかけている。見透かしたようにグループの一員がたたみかける。「私が(M資金の)裏方を全部、やっています。私を通さないと『資金者』のカネは動かない。玉塚さん、最低でも5兆円、渡します。資金は貸し借りではな ………

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