2017年6月号 連載 [いまここにある毒]
「ヒョウタンツギ」をご存じか。手塚治虫が妹の落書きから生んだ、常にガスを噴くツギハギのキノコという謎のキャラクター。自民党幹事長、二階俊博が口を尖らせた顔に似ている。そのヒョウタンツギが怒った。「政治家の話をマスコミが余すところなく記録をとって、1行悪いところがあったら『すぐ首を取れ』と。何ちゅうことか」。二階派の復興相、今村雅弘が4月25日、東日本大震災を「東北でよかった」と失言、即辞任に追い込まれたからだ。これを大上段のマスコミ批判と見るのはお門違いだ。会場では誰も気づかず、1時間足らず後で挨拶に来た安倍晋三首相が、いきなり詫びて大騒ぎ。会場にいた番記者がスマホで官邸に告げ口し、菅義偉官房長官が首相に即刻更迭を進言したから、と二階は猜疑したのだろう。昔から番記者は政治家の目と耳になるスパイだが、「そんな人は初めから排除して入れないように ………
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