執行役員二人がひっそり退任。ともに会社が隠したいトラブルに関与。まだ続く足跡消し。
2017年5月号 BUSINESS
オリンパスでちょっと気になる人事異動があった。新年度入りした4月1日付で、オリンパスではナチョ・アビアが米州統括役員に、シュテファン・カウフマンが欧州統括役員に就いた。ともに末席ながら執行役員への昇格である。6年前、マイケル・ウッドフォードが異数の抜擢により社長に昇格したのは、末席の執行役員からだったことを思い出してしまうのは筆者ばかりではあるまい。しかしオリンパスのHPに記載されている一覧表を見ると、この昇格がとってつけたようなものである印象は拭えない。副米州統括役員の小林哲男の方が、米州統括役員のアビアよりも執行役員としての履歴が長く、席次も上だからだ。そしてそこには光と陰が交錯するような、もう一つの異動があった。その前日の年度末をもって、ある人物がオリンパスを去ったのだ。医療製造業務プロセス改革担当の矢部久雄・執行役員である。ひっそり ………
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